秘密の日常

宇良乃のウラの顔 ※閲覧注意

続き。

彼を意識したのは明確にいつか覚えてない。
でもあるとき、彼が帰る前に突然抱き締められた。
そういう意識をされてるという認識を初めてした瞬間だったかもしれない。

当時自分には彼氏もいなくて、特別枠を作るつもりもなかった。
仕事柄色んな人と連絡をしなきゃならなかったから、そのうちの一人程度の感覚だった。

彼はいつも優しくて、大人で、ずっと楽しかった。
結婚を隠していたのは、それ以上踏み込まれたくなかったのかもしれない。
それなのに徐々に惹かれていった。

初めて二人きりで会ってからも、ただ食事だったりお祭りに行ってみたり、特に進展はなかった。

そんなある日に、彼の宿泊先が凄く近かった時があった。
私は酔って、"私達ずっと純粋な関係のままだね"と口走った。
ついお酒の力で出てしまった本心だった。

彼は夜中宿泊先を抜けて私の家に来た。
この日初めて私と彼は肉体関係を持った。