秘密の日常

宇良乃のウラの顔 ※閲覧注意

2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

また離れ離れ

彼を隣に感じることも束の間、私達は駅に向かった。 日の傾いた暗い車内でふいにキスをされる。"またすぐ会えるよ"彼はそう言って笑ったけど、私は固い表情で頷くことしかできなかった。そうして私達はまた日常に戻る。 その後の連絡はいつもよりも盛り上が…

バカだなぁ

とりあえず休憩。会いたくて苦しい。 そう思うけど、素直に口に出せない。 始めから彼には好きとも言えてない。 不完全燃焼のまま今に至ってる。もしも好きって言ったらどんな顔するんだろう。 信じても貰えないのかも。この関係を続けてても未来なんて見え…

共に居た日

私は始終緊張していた。 もうこんなに脈拍が速くなることなんてないと思ってたけど、私の心臓もまた凄くうるさかった。そのままその夜がずっと続いたらいいのにと思った。 そのせいであまり眠りにつくことができなかった。この旅が終わりを迎えたら次はいつ…

私は自分が結婚したことを彼に報告していなかった。 先に言ったらもう二度と会えないと思ったから。 その日初めて報告すると彼は非常にショックを受けていた。 言わなければ良かったとも思ったけど、隠し続けることは無理だと判断した。それから彼と久しぶり…

再会

私はその時、その日が訪れるのが怖かった。 そんな反面、すごくドキドキもした。私は自分で仕掛けた罠に嵌まった。 その3ヵ月間は期待と不安に苛まれ続けることになる。3ヵ月の間に連絡が途絶えることなどなかった。 以前より連絡への執着はなくなったため毎…

新たに始まる

そこからまた私達は連絡を取り合い始めた。 何歳になったとか、今仕事は何してるとか、他愛もない会話を一日のうち数通していった。連絡し始めて暫く経った真夏の休日、私のメンタルは少し落ちていた。 なんの刺激もない日常をつまらないと感じていた。恥ず…

そのまた続き。

寂しい気持ちはあったけど、当時は決まった相手がいるよりも自由な日常が良かった。 彼には戻る場所がいつもあるわけだし、同じ時間を過ごしながらも諦めは常にあった。 だからわりと平気だった。友達も多くて、毎日楽しくやってた。 そんな自由な生活を繰り…